京急電鉄の車庫があり、特急やエアポート急行といった優等列車も停車する 神奈川新町駅 駅ビル 開発計画。
当ブログ管理人も普段利用する駅だけに気になるトピックですが、先日駅近くのラーメン屋さん店主から「ようやく駅ビルの建設が始まりそうだね」という話を聞き、早速現地の様子を見てきました。
神奈川新町駅 ってどんな駅?
神奈川新町駅は、神奈川区亀住町にある京急本線の品川から21番目の駅です。
京急線の駅ナンバリング「 KK34 」が与えられています。
京急本線の優等列車のうち、「特急」「エアポート急行」が停車する他、駅構内には京急電鉄の施設もあります。駅の歴史は以外にも古く、大正時代まで遡ります。
神奈川新町駅ができたのは大正4年のこと。京浜急行線の駅の中では、比較的歴史のある部類といえる。開業当時の駅名は新町で、昭和2年4月に、現在の駅名となった。ここには当社の検車区や車庫がある。線路の方へと目をやれば、車両点検に精を出す鉄道マンたちの姿を見受けることができる。駅前はちょうど「神奈川宿歴史の道」の終点。歴史の散歩道として、横浜市のルーツを楽しく訪ね歩くことができる。
駅の利用状況を見てみると、京急電鉄の発表では2015年度の1日あたりの乗車人員は約18,000人で京急線内第37位となっています(ちなみに神奈川区内の京急線の駅としてはJR京浜東北線・横浜線と乗換可能な「仲木戸駅」が約22,000人・同29位で最多です)。
なお、上記リンク(京急電鉄HP)から駅の構内図も見ることができますが、特急が止まる駅の割には駅ナカ店舗はおろか、ホームに向かうためのエレベーターやエスカレーターすら無いという、利用する側から見るとかなり残念な状況となっています。
つい先日も、松葉杖を使用している乗客らしき人が駅係員に窓口で苦情を言っているところを見かけました。。。
神奈川新町駅 駅前の現状
神奈川新町駅付近には、ブログタイトルにもある「出田町埠頭」があり、神奈川郵便局や税関、物流倉庫の他、マンションや住宅が多く所在します(当ブログ管理人の自宅の最寄り駅でもあります)。
駅のすぐ東側には第一京浜(国道15号)があり、昼夜問わず車通りが非常に多くなっています。一方で、大規模なスーパーやロードサイド店舗はなく、小規模な飲食店や個人経営の商店が並んでいて、人通りはそこまで多くありません。
第一京浜を挟んで海側には、大規模オフィスビル「 テクノウェイブ100 」や 「横浜税関 瑞穂埠頭事務所 」等の業務施設があり、朝夕を中心に通勤の人たちも目立ちます。
駅の西側は、京急の車両基地や乗務員施設があり、そのさらに西にはJR東海道線・京浜東北線・横浜線・横須賀線の線路が走っています。
また、少し南に歩くと、この付近の総鎮守として崇敬される「 笠䅣(かさのぎ)稲荷神社 」という、立派なご神木と社殿がある神社があります。
駅南側は、仲木戸方面へ住宅街が続いています。
2013年頃には、駅付近の利便性向上を図るための再開発が行われ、駅ビルとは異なる商業ビル「shin-machi」各棟と看護学校が建設され、街開きしました。
中央改札を出て目の前の商業ビル「shin-machi」1号棟。小型スーパー「まいばすけっと」や「オリジン弁当」、クリニック等が入居。
「shin-machi」の2号棟にはファーストフード店の「ロッテリア」や居酒屋チェーン「魚民」、100円均一ショップ「Flet’s」等が入居しています。
また、写真はありませんが、2号棟の向かいに看護専門学校の校舎があり、学生の姿も見受けられます。
駅前から脇道へ逸れるとすぐに住宅街になり、中には神奈川宿に関わる由緒正しきお寺もあります
。
神奈川新町駅 駅ビル 開発計画の概要
では、そんな神奈川新町駅で計画されている駅ビルとはどのようなものなのでしょうか。
上の画像は、駅の中央改札口付近に掲示されている「開発事業のお知らせ」という看板です。
建設予定の駅ビルの概要が記されていますが、あまりにもさりげなく掲示されているため、引っ越してきた当初、毎日駅を利用するにもかかわらず全く気づきませんでした。
これを見る限り、現在の平屋建ての駅舎と隣接する駐車場の敷地に、駅舎や店舗からなる6階建ての駅ビルを建設する、とあります。駅のコンコースで1フロアを使用したとして、残り5フロアを店舗や駐車場に使えるとなると、かなり大規模な駅ビルになりそうです。
京急の駅ビルなので「Wing(ウイング)神奈川新町」、みたいな名称になるのでしょうか。どのような施設になるのか期待が高まります。
気になる開発計画のスケジュールですが、看板設置年月日には平成20年とあり、実に約10年間進展が無いということになります。しかし、右下の「予定建築物の概要」の欄を見てみると駅ビル建設の着工が今年、平成29年10月1日だというのです。ラーメン屋さんのご主人が嬉々として話してきたのも頷けます。
ところが、喜びもつかの間、その下に衝撃的な一文が。完了年月日の記載を見てみると、「工事完了は平成36年」と書かれているのです。もしそれが事実なら、完成は7年後、駅ビル建設発表から実に15年以上の歳月を要することなります。なんともややこしい話です。
駅ビル 建設予定地の現状
それでは、駅ビル建設予定地は現在どのような状況になっているのでしょうか。
上の画像は、駅ビル建設予定地の北端、中央改札口駅舎の裏手にある駐車場です。右奥の電車が止まっている場所が神奈川新町駅ホーム、左の料金看板の奥に見える屋根が駅舎です。
中央付近には改札口と同様に「駅ビル開発計画のお知らせ」の看板が設置されていますが、大規模な駅ビルの建設工事が近く行われるといった気配はありません。
こちらは、第一京浜沿いの駅ビル建設予定地東端。左側の建物の奥に先ほどの写真のコインパーキングがあり、この上を通って歩道橋と接続する歩行者デッキが設置される予定となっています。歩行者デッキは、先ほど紹介した商業ビル「Shin-machi」各棟とも接続されるそうです。
なお、右手のオレンジ色のネットに囲まれている空き地には駅ビルとは別の建物(店舗付のマンション)が建設される予定です)。こちらも、やはり一見開発が行われるようには見えませんでした。
上の写真は、歩行者デッキ接続先の第一京浜(国道15号)「神奈川新町歩道橋」です。写真奥が東神奈川・横浜駅方面で、向かって右手のエレベーター付近にデッキとの接続を見越した部分が作られています。
尚、第一京浜は車通りが多く、この歩道橋を利用しないでの横断は出来ません。
(※写真はすべて7月末に現地で撮影)
まとめ
現地を見る限り、まだまだ駅ビルの建設が始まる様子はありませんでした。
現状、駅前に「まいばすけっと」以外に食品や日用品を買える店がないので、個人的には駅ナカのスーパーやドラッグストアが出来たらより一層便利になると思います。ただ、9年後の話でまだまだ先は長いようなので、その頃までこの駅を利用し続けているかは微妙なところですね。
当ブログでは期待をこめて、今後も進展があり次第、随時この駅ビル建設について追っていきたいと思います。
【2018.2.24追記】続報記事を追加しました。2018年2月現在の計画地の様子はこちら。
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